都城市の市街地にある大鳥居、その鳥居の先にあるのが神柱宮です。市街地にありながら森に囲まれた境内はとても静かです。近くには池を配した神柱公園や文化ホールもあり市民の皆さんの憩いの空間になっているようです。
神柱宮は島津荘総鎮守と称されています。島津荘は平安時代に平季基らが日向国諸県郡島津院(今の都城市あたり)を開発し、最盛期には日本最大の荘園だったようです。島津荘は平季基が開発した関白藤原家に寄進され近衛家領荘園となります。
島津荘となると鹿児島の島津氏を連想します。島津氏が登場するのは鎌倉時代です。鎌倉幕府を開いた源頼朝から惟宗忠久が下司に任命されて島津姓を名乗るようになったようです。島津姓と言っても鎌倉に居住し、鎌倉で生涯を終えています。島津家が南九州に来るのは三代目からで五代目以降に土着したようです。
神柱宮を開いたのは島津荘を開いた平季基です。時は1026年9月9日というから随分と古い話です。あと10年足らずで1000年ということになります。
その後、明治の代になり都城県ができます。宮崎県の前に美々津県と都城県ができたのです。その都城県の県総鎮守神社として現在地への移転することにしたそうです。実際は実現前に都城県が廃止され、宮崎県が計画を引き継ぎ現在のような神柱宮になったということです。
参拝するとまず驚くのが冒頭の大鳥居です。日本最大級の鳥居です。残念ながら日本最大ではないようですが・・・。その鳥居をくぐって進むと広場があり、その奥の石段をのぼると拝殿が見えてきます。境内は広くて散策すると色々なものが目につきます。大きな魚雷のようなものもありましたが、はたして何なのでしょうか。
拝殿の左手には社務所があり御朱印も頂けます。
都城県総鎮守、そして島津荘総鎮守という重みは悠久の時の重みです。1000年という時の流れを感じながらの参拝、散策も良いものです。
神柱宮 御朱印
神柱宮 データ
所在 | 宮崎県都城市前田町1417番地1 |
主祭神 | 天照皇大神 豊受姫大神 【左殿】 天津彦火瓊々杵命 天手力雄命 【右殿】 天太玉命 天津児屋根命 萬旗豊秋津姫命 |
旧社格 | 県社 |
創建 | 1026年9月9日 |
例祭 | 10月29日 |
メモ | 島津荘総鎮守 |