まだまだ梅雨の真っ最中ですが、六月灯の声がポツポツと聞こえ始めました。六月灯は鹿児島だけのようですが、六月灯と聞くと夏が来たような気になります。
豊玉姫神社は南九州市知覧町にある神社です。その神社で有名なのが水車をつかったからくり人形です。水からくりは毎年7月9日からはじまる六月灯で上演されます。毎年7月になるとテレビなどで、その年の演目などが紹介されます。
私は残念ながら上演されている水からくりを見たことがありません。私が豊玉姫神社に行ったときは、その年に上演されたからくり人形が飾ってありました。川中島の戦いの場面だったようで騎馬上の信玄の姿を見ることができました。
豊玉姫神社のご祭神は豊玉姫命(トヨタマヒメノミコト)です。豊玉姫命は山幸彦こと彦火々出命の后です。豊玉姫命の他にも父である豊玉彦命、夫君の彦火々出命、妹君の玉依姫命も祀られています。
豊玉姫を祀る神社では多くが安産祈願を行っていますが、豊玉姫神社も安産の神様として親しまれています。
神社にあった由緒書きによると、父の海神綿津見神(豊玉毘古命)により川辺に行くように言われて出立したけど、知覧に行くように言われた妹君が先に川辺に行き、豊玉姫は知覧に宮居を定めたとありました。
薩摩半島の南部には海神綿津見の伝承が多くみられます。日向三代の神々と海神綿津見の神々の関わりを訪ね歩くのも面白いです。その接点である豊玉姫を祀る神社は訪ねる旅の出発点になるかもしれません。
知覧町には豊玉姫の御陵といわれる場所があります。田んぼの真ん中に石の囲いがあります。豊玉姫神社を訪ねた際は、豊玉姫の御陵まで足を延ばしてみてください。できれば六月灯の水からくりの上演が行われる頃に。
豊玉姫神社 データ
所在 | 鹿児島県南九州市知覧町郡16510-1 |
主祭神 | 豊玉姫命 |
旧社格 | 県社 |
創建 | |
例祭 | 十月十日 七月九日(六月灯)水からくり |
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