高嶺の花たち

トリカブト(鳥兜) 内に毒を秘めた妖艶な花

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先だって、日本の代表的な薬草のセンブリを紹介しましたが、今回は代表的な毒草の紹介です。天辺から根っこまで、全身に猛毒をもつというトリカブトです。

トリカブトは鮮やかな青色で美しい花です。その美しさの奥には毒を秘めているのですが、花だけみるとその危うさを感じさせません。いや、危うさを秘めているからこそ、美しいのかもしれません。
花は筒状で下向きに咲いています。その独特な形は兜に似ている感じもします。名前の由来は、昔の舞衣装の鳥兜に似ているからとか。早秋の緑深い山中では、鮮やかな色と独特な形のトリカブトの花は、良く目立ちます。

見かけた場所は霧島連山、烏帽子岳です。山歩きをしていると時々見かけます。熊本の山でも見かけたことがあります。綺麗な花なので、トリカブトと知らずに手折って持ち帰ったりするとヤバいです。

トリカブトは花、葉、茎、根の全てに毒があると言います。蜜までも毒があるという事ですが、ミツバチさんは大丈夫なのでしょうかねぇ。毒の強さも強烈なのだそうです。
花を触る程度は大丈夫らしいですが、茎を折った手でおにぎりを持ったりするとまずい気がします。見かけたら写真に撮るくらいにしておきましょう。

花が咲いていると直ぐにトリカブトと分かるのですが、葉っぱだけどとニリンソウの葉っぱに似ていたりします。ニリンソウは山菜としても知られているので、間違って食べる事故が後を絶たないようです。トリカブトとニリンソウ、花は随分と違うのに、葉っぱは本当によく似ています。

日本名 鳥兜(トリカブト)
場所 霧島連山、烏帽子岳ほか
時期 9月~10月
学名 Aconitum
科名 キンポウゲ科 科トリカブト属
メモ

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