蒲生八幡神社は、なんといっても大クスで有名ですね。日本一の巨樹、「蒲生の大クス」です。説明の看板には、推定樹齢は1500年、樹高30m、根廻り33m、幹廻り24mとありました。
1500年前・・・6世紀というと古墳時代ですね。6世紀の終わりころに、ようやく聖徳太子がでてきます。随分と長生きしています。
説明には大隅に流されていた和気清麻呂が、この地で杖を刺したところ、それが根付いて大きく育ったものとありました。しかし、和気清麻呂は700年代の人物で、少しばかり時代がずれています。まぁ、しかし、推定樹齢ですからねぇ。
実際に訪れてみると、その巨大さは圧倒されます。屋久島の縄文杉も訪れたことがありますが、巨木の発するオーラは、その大きさに慄き、その時間に酔ってしまいます。
ただ、縄文杉は力強さを感じましたが、蒲生の大クスでは優しさを感じました。樹種の違いもあるかもしれませんが、枝を大きく開き、その枝に手を触れることができるからでしょうか。
大きな幹の周りを廻ってみると、小さなドアがありました。木の根元にある木製のドアは、今にでも小人たちが出て来そうな趣があります。このドアの奥には8畳ほどの室があるそうです。小人はもちろん、大人でも入れそうです。中に入り込む輩がいるのでドアがつけて鍵が閉められているのでしょう。
大クスの話ばかりになってしまいました。
蒲生八幡神社は1123年の創建とあります。推定樹齢からすると、大クスはそのときすでに樹齢600年ほどの大樹だったと思われす。説明看板にも創建時から神木として祀られていたとあります。
蒲生八幡神社は蒲生氏初代の蒲生舜清が宇佐八幡宮から勧請して創祀したとあります。その後、蒲生氏は戦国の世に島津氏に敗れ軍門にくだることになりますが、島津義弘により再建されます。あの関ヶ原の戦いで敵陣突破をした義弘ですね。今の社殿は昭和60年の台風で大破した後に再建したものです。
朱色に塗られた社殿の左には大クスが梢を風に揺らせています。その左手には社務所があります。社務所には喫茶コーナーがありお茶を頂きながら、ゆっくりと大クスの生きてきた時間に思いを馳せることができます。
蒲生八幡神社は蒲生町の中心地ですが、ここには武家屋敷群があります。知覧のように観光地化されいませんが、その分静かでゆっくりと散策できます。趣のある喫茶店などもあります。蒲生八幡神社を訪れたら、ぜひこちらにも足を向けてみてください。
蒲生八幡神社 御朱印
蒲生八幡神社 データ
所在 | 鹿児島県姶良市蒲生町上久徳2259-1 |
主祭神 | 応神天皇、仲哀天皇、神功皇后 |
旧社格 | 県社 |
創建 | 保安4年(1123年) |
例祭 | 10月19日 |
メモ | 蒲生の大クス |