センブリって山の花というよりも、薬草として記憶している方が多いと思います。その「良薬口に苦し」の代表のような薬草も花としてみると可憐な装いを見せてくれます。
そもそも、センブリというネーミングからして苦そうですね。千回振だしててもまだ苦いということなので、その苦さも大層なものです。実際に少しばかり葉っぱをちぎって口にいれてみましたが、やはり相当な苦さでした。
古くから腹痛の薬として乾燥、煎じて飲まれており、日本の三大生薬ということです。ちなみに三大生薬はセンブリ、ゲンノショウコ、ドクダミだそうです。
山を歩いていると時折、センブリの白い花が密集して咲いているを見かけることがあります。まるでブーケのようか感じです。花が咲いているとセンブリと分かるのですが、私は葉っぱだけでは見つけることができません。
センブリも野生では個体数が少なくなっており、絶滅危惧種に指定されている都道府県もあるようです。鹿児島県でも分布重要種に指定されており、くれぐれも採取しないように致しましょう。
霧島連山では高千穂峰の高原側のルートで見かけました。九重連山でも見かけたことがあります。背丈が10cmから20cm程度と小さくので見つけにくいかもしれません。秋の山は紅葉が気になり上ばかり見ていませんか? 時には足元にも目を向けてください。可憐な白い花が貴方を待っているかもしれません。
日本名 | 千振 |
場所 | 日本全国に分布 高千穂峰 高原側 |
時期 | 9月~10月 |
学名 | Swertia japonica |
科名 | リンドウ科センブリ属 |
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